株式会社の簿記(その3) 第一編 取引の記帳と決算
3.有価証券の記帳 4.固定資産の記帳
5.決算
3.有価証券の記帳
(1)有価証券の買入
・株式、社債、公債等の有価証券の内、市場性が有るもの(証券取引所の市場相場が有るもの)で、
且つ一時的に所有しているものは、有価証券勘定で処理する。
・市場性が無いものや、市場性が有っても長期に保有する目的で持っている有価証券は、「投資有価証券勘定」で
処理する。
・有価証券を買入れた時は、購入価額に購入手数料等の付随費用を加えた額を取得原価とする。
・社債や公債の利息を利払日に受取った時は、「有価証券利息勘定」(収益の勘定)の貸方に記入する。
・社債や公債を利払日以外の日に買い入れた時は、直前の利払日の翌日から購入日までの経過日数に対応する利息を、
購入価額等と共に売り手に支払う。 この利息を「端数利息」と云い、有価証券利息勘定の借方に記入する。
端数利息=社債額面x年利率x経過日数/365日 で算出する
端数利息は次の利払日または売却の時に受取る利息から差引かれる額で有る。
(例)5/10:額面3,000,000の社債を@97で買入れ、代金及び端数利息78,000を小切手を
振出して支払った。 利払日は6月末、12月末の2回で、利率は年7.3%で有る。
端数利息=3,000,000x0.73x130/365=78,000
(1月1日から5月10までが130日と成る)
社債取得原価=3,000,000x97/100=2,910,000
借方:有価証券 2,910,000 / 貸方:当座預金 2,988,000
有価証券利息 78,000
6/30:社債の半年分の利息109,500を現金で受取った。
借方:現金 109,500 / 貸方:有価証券利息 109,500
有価証券
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
5/10当座預金 2,910,000|
|
有価証券利息
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
5/10当座預金 78,000|6/30現金 109,500
|
*社債の利息の考え方*
<−−−−−−−−−−−− 利息109,500−−−−−−−−−−−−−−>
12/31========================5/10==========6/30=>
利払日 購入日 利払日
<−−−支払分 端数利息78,000−−−−−> <−−受取分−−−>
(当店の立替分) (当店の収益分)
(2)有価証券の売却
・有価証券を売却した時は、その帳簿価額と売却価額との差額を、有価証券売却益勘定または有価証券売却損勘定で
処理する。
・社債や公債を利払日以外の日に売却した時は、端数利息を加えた金額を売却代金として受取る。 この端数利息は
有価証券利息勘定の貸方に記入する。
有価証券利息
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
買入れた時支払った |利払日に受取った利息
端数利息 |
−−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−−−−
|売却した時に受取った
|端数利息
|−−−−−−−−−−−−−
(例)12/25:上記(例)の社債の内額面2,000,000を@99で売却し、
代金及び端数利息71,200を現金で受取った。
有価証券売却益=(2,000,000x99/100)−(2,000,000x97/100)
=40,000
借方:現金 2,051,200 / 貸方:有価証券 1,940,000
有価証券売却益 40,000
有価証券利息 71,200
有価証券
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
5/10当座預金 2,910,000 |12/25現金 1,940,000
|
有価証券利息
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
5/10当座預金 78,000 |6/30 現金 109,500
|12/25現金 71,200
・同じ有価証券を異なる単価で購入した場合には、売却した有価証券の取得原価(帳簿価額)は、移動平均法
等で計算する。
4.固定資産の記帳
(1)固定資産の除却・売却・買い替え
・固定資産が試用出来なく成った為に、これを帳簿からはずしたい時は、その固定資産の帳簿価額(未償却残高)を
「除却損勘定」(費用の勘定)に振替える。
・固定資産を売却した時は、その帳簿価額と売却価額との差額を、固定資産売却益勘定または固定資産売却損勘定で
処理する。
・自動車などを購入する時、旧車を下取りに出して新車と買い替える場合は、元の固定資産の帳簿価額と下取価額との
差額を、固定資産売却益勘定または固定資産売却損勘定で処理する。
(例)a:取得原価800,000 原価償却累計額630,000の車輛運搬具が使用出来なくなったので除却した。
借方:車輛運搬具 / 貸方:車輛運搬具 800,000
原価償却累計額 630,000 /
除却損 170,000
除却損=帳簿価額800,000−減価償却累計額630,000=170,000
b:取得原価300,000 減価償却累計額162,000の備品を100,000で売却し、
代金は月末に受取る事にした。
借方:備品 / 貸方:備品 300,000
減価償却累計額 162,000 /
未収金 100,000
固定資産売却損 38,000
固定資産売却損=(帳簿価額300,000−減価償却累計額162,000)
− 売却価額100,000 = 38,000
c:取得原価1,000,000 減価償却累計額700,000の営業用自動車を下取に出して、
新車を1,200,000で購入した。 下取価額210,000との差額は、小切手を振出して支払った。
借方:車輛運搬具 / 貸方:車輛運搬具 1,000,000
減価償却累計額 700,000 /
車輛運搬具 1,200,000 当座預金 990,000
固定資産売却損 90,000
固定資産売却損=(帳簿価額1,000,000−減価償却累計額700,000)
− 下取価額210,000 = 90,000
注:下取価額>帳簿価額残高 の場合は、固定資産売却益
下取価額<帳簿価額残高 の場合は、固定資産売却損
(2)建設仮勘定
・建物など建設が長期にわたる場合、建設に要した支出額は一時的に「建設仮勘定」(資産の勘定)の借方に記入し、
建設が完了した時に建物等の各固定資産勘定に振替える。
(例)a:T建設会社に、事務所用建物の建設を依頼し、請負代金50,000,000の内、第一回支払分
10,000,000を小切手を振出して支払った。
借方:建設仮勘定 10,000,000 / 貸方:当座預金 10,000,000
b:上記の建物が完成し、引渡しを受け、既に支払っている40,000,000を差引いて、残額を
小切手を振出して支払った。
借方:建物 50,000,000 / 貸方:建設仮勘定 40,000,000
当座預金 10,000,000
建設仮勘定
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
完成前の支出額 |完成時の振替額
40,000,000|40,000,000
建 物
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
完成時の振替額 | ↑
40,000,000| |
−−−−−−−−−−| 取得原価
完成時の支出額 | |
10,000,000| ↓
−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−−−
5.決算
(1)決算整理
1)商品評価損・棚卸減耗費
・商品の期末棚卸高は、原則として取得原価によって計算する。 しかし、商品の時価が原価より下がった場合は、
時価で評価する事が出来る。 この時時価で評価すると評価損が発生する。
棚ざらし等による品質低下や流行遅れ等によっても評価損が生じる。 これらの評価損は、「商品評価損勘定」
(費用の勘定)で処理する。
商品評価損=原価による商品棚卸高 − 時価による商品棚卸高 で計算する。
*原価 x 実地棚卸数量 = 原価による商品棚卸高
*時価 x 実地棚卸数量 = 時価による商品棚卸高
・盗難、紛失等を原因とする数量不足による棚卸減耗は、「棚卸減耗費勘定」(費用の勘定)で処理する。
棚卸減耗費=商品帳簿棚卸高 − 商品実地棚卸高 で計算する。
*原価 x 帳簿棚卸数量 = 商品帳簿棚卸高
*原価 x 実地棚卸数量 = 商品実地棚卸高
|<−−−実地棚卸数量 115個−−−>|
−|−−−−−−−−−−−−−−−−−−−|−−−−−−−|
↑| ↑原価 商品評価損 |棚卸減耗費 |
|| ↓@10 1,150 | 750 |
原価|−−−−−−−−−−−−−−−−−−−| |
@50| ↑ | |
|| 時価 次期繰越高 | |
|| @40 4,600 | |
↓| ↓ | |
−|−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−|
|<−−−−帳簿棚卸数量 130個−−−−−−−−−−>|
・商品評価損や棚卸減耗費は、決算に当り、売上原価に含めるか、そのまま費用として処理する。
商品評価損や棚卸減耗費を計上した場合には、それらの金額を繰越商品勘定から商品評価損感情や棚卸減耗費勘定に
振替える。
売上原価に含める時は仕入勘定の借方へ、そのまま費用とする時は直接損益勘定の借方へ振替える。
(例)期首商品棚卸高 500,00 当期売上高 2,800,000
当期仕入高 2,500,000
期末商品棚卸高 帳簿棚卸高650,000 棚卸減耗費75,000を費用として計上
注:棚卸減耗費=商品帳簿棚卸高650,000−商品実地棚卸高575,000=75,000
12/31:借方:仕入 500,000 / 貸方:繰越商品 500,000
借方:繰越商品 650,000 / 貸方:仕入 650,000
借方:棚卸減耗費 75,000 / 貸方:繰越商品 75,000
借方:売上 2,800,000 / 貸方:損益 2,800,000
借方:損益 2,435,000 / 貸方:仕入 2,350,000
棚卸減耗費 75,000
繰越商品
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
1/1 前期繰越 500,000 |12/31仕入 500,000
12/31仕入 650,000 |12/31棚卸減耗費 75,000
/ |12/31次期繰越 575,000
−−−−−−−−−−−−| −−−−−−−−−−
1,150,000 | 1,150,000
============| ==========
仕 入
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
当期仕入高 2、500,000 |12/31繰越商品 650,000
12/31繰越商品 500,000 |12/31損益 2,350,000
−−−−−−−−−−| −−−−−−−−−−
3,000,000 | 3,000,000
==========| ==========
売 上
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
12/31損益 2,800,0000 |当期売上高 2,800,000
============| ==========
棚卸減耗費
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
12/31繰越商品 75,000 |12/31損益 75,000
============| ==========
損 益
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
12/31仕入 2,350,000 |12/31売上 2,800,000
12/31棚卸減耗費 75,000 |
(例)上記例において期末に商品の時価が下落し、商品評価損115,000も計上した。
期末商品棚卸高 帳簿棚卸高650,000 棚卸減耗費75,000 商品評価損115,000
商品評価損は売上原価に含め、棚卸減耗費はそのまま費用として処理する。
商品評価損=商品実地棚卸高575,000−時価による商品棚卸高460,000=115,000
12/31:借方:仕入 500,000 / 貸方:繰越商品 500,000
借方:繰越商品 650,000 / 貸方:仕入 650,000
借方:棚卸減耗費 75,000 / 貸方:繰越商品 75,000
借方:仕入 115,000 / 貸方:商品評価損 115,000
借方:売上 2,800,000 / 貸方:損益 2,800,000
借方:損益 2,540,000 / 貸方:仕入 2,465,000
棚卸減耗費 75,000
繰越商品
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
1 /1前期繰越 500,000 |12/31仕入 500,000
12/31仕入 650,000 | 棚卸減耗費 75,000
/ | 商品評価損 115,000
/ | 次期繰越 460,000
−−−−−−−−−−−−−| −−−−−−−−−−
1,150,000 | 1,150,000
=============| ==========
仕 入
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
当期仕入高 2,500,000 |12/31繰越商品 650,000
12/31繰越商品 500,000 | 損益 2,465,000
商品評価損 115,000 | /
−−−−−−−−−−−−−| −−−−−−−−−−−−
3,115,000 | 3,115,000
=============| ==========
棚卸減耗費
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
12/31繰越商品 75,0000 |12/31損益 75,000
============| ==========
商品評価損
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
12/31繰越商品 115,000 |12/31仕入 115,000
============| ==========
損 益
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
12/31仕入 2,465,000 |12/31売上 2,800,000
12/31棚卸減耗費 75,000 |
*棚卸減耗費と商品評価損の算出と決算仕訳*
(例)期首商品棚卸高 500,000 当期売上高 3,000,000
当期仕入高 2,385,000 商品評価損は売上原価に含める
期末商品棚卸高:帳簿棚卸数量 1,300個 原価@500
実地棚卸数量 1,150個 原価@400
棚卸減耗費=@500x(1,300個−1,150個)=75,000
商品評価損=(@500−@400)x1,150個 =115,000
仕入=当期仕入高2,385,000
+期首商品棚卸高500,000−期末商品棚卸高650,000(1,300x500)
+商品評価損115,000=2,350,000
12/31借方:仕入 500,000 / 貸方:繰越商品 500,000
借方:繰越商品 650,000 / 貸方:仕入 650,000
借方:棚卸減耗費 75,000 / 貸方:繰越商品 75,000
借方:商品評価損 115,000 / 貸方:繰越商品 115,000
借方:仕入 115,000 / 貸方:商品評価損 115,000
借方:売上 3,000,000 / 貸方:損益 3,000,000
借方:損益 2,425,000 / 貸方:仕入 2,350,000
棚卸減耗費 75,000
2)減価償却
・減価償却費の計算には「定額法」と「定率法」が有る。
・定率法による減価償却は、固定資産の未償却残高に一定の償却率を掛けて、毎期の減価償却費を計算する。
この方法では、未償却残高の減少につれて、毎期の減価償却費は減少する。
期末の未償却残高=取得原価−減価償却累計額
償却率=1−耐用年数√残存価額/取得減価
毎期の減価償却費=期末の未償却残高x庄客率
(例)取得原価1,000,000 耐用年数8年(償却率0.250) 残存価額100,000の備品の
原価償却について、a:定率法で計算し、b:間接法で仕訳を行う。
a:定率法
第一期未償却額 1,000,000x0.0250=250,000
第二期未償却額 (1,000,000−250,000)=1875,500
b:間接法の仕訳
第一期末 借方:減価償却費 250,000 / 貸方:備品減価償却累計額 250,000
第二期末 借方:減価償却費 187,500 / 貸方:備品減価償却累計額 187,500
(2)2区分損益計算書と貸借対照表
1)決算整理
(例)S商店の残高試算表と決算整理事項によって、決算整理仕訳を行い、精算表作成する。
残高試算表
平成12年12月31日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
借 方 |元丁|勘 定 科 目 | 貸 方
−−−−−−−−−−−|−−|−−−−−−−−|−−−−−−−−−−−−−
385,000| 1| 現 金 |
632,000| 2| 当座 預金 |
520,000| 3| 売 掛 金 |
| 4| 貸倒引当金 | 10,000
400,000| 5| 有価 証券 |
390,000| 6| 繰越 商品 |
300,000| 7| 貸 付 金 |
800,000| 8| 備 品 |
| 9|備品減価償却累計| 200,000
|10| 支払 手形 | 220,000
|11| 買 掛 金 | 394,000
|12| 資 本 金 | 2,000,000
|13| 売 上 | 4,350,000
|14| 受取手数料 | 37,000
|15| 受取 利息 | 12,000
|16|償却債券取立益 | 15,000
3,260,000|17| 仕 入 |
485,000|18| 給 料 |
60,000|19| 支払 家賃 |
6,000|20| 保 険 料 |
24,000|21| 消耗 品費 |
3,000|22| 雑 費 |
*決算整理事項*
a:期末商品棚卸高 帳簿棚卸高は440,000で有ったが、棚卸減耗費16,500と商品評価損38,500を
計上した。 但し、棚卸減耗費と商品評価損とも、そのまま費用として処理する。
b:貸倒見積額 売掛金期末残高の5%とする。 但し、貸倒引当金残高を全額戻し入れる方法による。
c:備品減価償却額 定率法 償却率0.250
d:保険料前払い額 2,000
e:消耗品未使用額 9,000
f:利息前受額 5,000
g:家賃未払い額 12,000
h:手数料未収額 4,000
*整理仕訳*
a:借方:仕入 390,000 / 貸方:繰越商品 390,000
借方:繰越商品 440,000 / 貸方:仕入 440,000
借方:棚卸減耗費 16,500 / 貸方:繰越商品 16,000
借方:商品評価損 38,500 / 貸方:繰越商品 38,500
b:借方:貸倒引当金 10,000 / 貸方:貸倒引当金戻入 10,000
借方:貸倒償却 26,000 / 貸方:貸倒引当金 26,000
(貸倒償却=売掛金残高520,000x5%=26,000)
c:借方:減価償却費 150,000 / 貸方:備品減価償却累計額 150,000
((減価償却費=備品800,000−備品減価償却累計額200,000)x償却率0.250)
=150,000)
d:借方:前払保険料 2,000 / 貸方:保険料 2,000
e:借方:消耗品 9,000 / 貸方:消耗品費 9,000
f:借方:受取利息 5,000 / 貸方:前受利息 5,000
g:借方:支払家賃 12,000 / 貸方:未払家賃 12,000
h:借方:未収手数料 4,000 / 貸方:受取手数料 4,000
精算表
平成12年12月31日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
勘定科目 |残高試算表 |整理記入 |損益計算書 |貸借対照表
|−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−|−−−−−−−−−−−−−
|借方 |貸方 |借方 |貸方 |借方 |貸方 |借方 |貸方
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
現 金 | 358,000| | | | | | 385,000|
当座預金 | 632,000| | | | | | 632,000|
売掛金 | 520,000| | | | | | 520,000|
貸倒引当金 | | 10,000|b: 10,000| | | | | 26,000
有価証券 | 400,000| | | | | | 400,000|
繰越商品 | 390,000| |a: 440,000|a: 390,000| | | 385,000|
| | | |a: 16,500| | | |
| | | |a: 38,000| | |
貸付金 | 300,000| | | | | | 300,000|
備品 | 800,000| | | | | | 800,000|
備品減価償却| | | | | | | |
累計額 | | 200,000| |c: 150,000| | | | 350,000
支払手形 | | 220,000| | | | | | 220,000
買掛金 | | 394,000| | | | | | 394,000
資本金 | | 2,000,000| | | | | | 2,000,000
売上 | | 4,350,000| | | |4,350,000| |
受取手数料 | | 37,000| |h; 4,000 | | 41,000| |
受取利息 | | 12,000|f: 5,000 | | | 7,000| |
償却債権取立| | 15,000| | | | 15,000| |
仕入 |3,260,000| |a: 390,000|a: 440,000| 3,210,000| | |
給料 | 485,000| | | | 485,000| | |
支払家賃 | 60,000| |g: 12,000| | 72,000| | |
保険料 | 6,000| | |d: 2,000| 4,000| | |
消耗品費 | 24,000| | |e: 9,000| 15,000| | |
雑費 | 3,000| | | | 3,000| | |
|−−−−|−−−−| | | | | |
|7,238,000|7,238,000| | | | | |
=========== | | | | |
棚卸減耗費 | | |a: 16,500| | 16,500| | |
商品評価損 | | |a: 38,500| | 38,500| | |
貸倒引当戻入| | | |b: 10,000| | 10,000| |
貸倒償却 | | |b: 26,000| | 26,000| | |
減価償却費 | | |c: 150,000| | 150,000| | |
前払保険料 | | |d: 2,000| | | | 2,000|
消耗品 | | |e: 9,000| | | | 9,000|
前受利息 | | | |f: 5,000| | | | 5,000
未払家賃 | | | |g: 12,000| | | | 12,000
未収手数料 | | |h: 4,000| | | | 4,000|
当期純利益 | | | | | 403,000| | | 403,000
| | |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
| 1,103,000| 1,103,000| 4,423,000| 4,423,000 | 3,410,000| 3,410,000
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2)2区分の損益計算書
・損益計算書は、1会計期間における全ての収益と費用、及び純損益を記載して、企業の経営成績を明らかにするものである。
この為、普通、収益と費用とを発生原因別に区分して表示する必要がある。
この様な損益計算書を「区分損益計算書」と云い、区分の仕方によって、2区分や3区分の損益計算書が有る。
・2区分損益計算書は、売上損益計算と純損益計算に区分した物である。
・第一の区分の借方に期首商品棚卸高と仕入高を記載し、その貸方に売上高と期末商品棚卸高を記載する。
売上原価は期首商品棚卸高+仕入高−期末商品棚卸高で間接的に計算され、売上原価と売上高の差額は、売上総利益として
借方に表示する。
・第二区分には、貸方に第一区分で計算した売上総利益と受取手数料、受取利息等の収益を記載し、
借方に給料、支払家賃、支払利息等の費用を記載して、その差額を当期純利益として借方に表示する。
(例)S商店の2区分の損益計算書を作成する。
損益計算書
S商店 平成12年1月1日から平成12年12月31日まで
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費 用 | 金 額 | 収 益 | 金 額
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期首商品棚卸高 | 390,00| 売 上 高 | 4,350,000
仕 入 高 |3,260,000| 期末商品棚卸高 | 440,000
売上総利益 |1,140,000| /|
|−−−−−−−−−| /−−−−−−−−−−−−−
|4,790,000| | 4,790,000
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給 料 | 485,000|売上総利益 | 1,140,000
貸倒償却 | 26,000|受取手数料 | 41,000
原価償却費 | 150,000|受取利息 |
7,000
支払家賃 | 72,000|貸倒引当金戻入 | 10,000
保険料 | 4,000|償却債券取立益 | 15,000
消耗品費 | 15,000| /|
雑費 | 3,000| / |
商品評価損 | 38,500| / |
棚卸減耗費 | 16,500| / |
当期純利益 | 403,000| / |
|−−−−−−−−−| /−−−−−|−−−−−−−−−−−
|1,213,000| | 1,213,000
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3)貸借対照表
・貸借対照表は、会計期末の資産、負債及び資本を記載して、企業の財務状態を明らかにするもので有る。
・貸倒引当金や原価償却累計額等の評価勘定は売掛金や備品等から控除する形式で表示する。
繰越商品は「商品」の様に分かり易く表示する。
(例)S商店の貸借対照表
貸借対照表
S商店 平成12年12月31日
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資 産 | 金額 |負債及び資本 |
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現金 | 358,000 |支払手形 | 220,000
当座預金 | 632,000 |買掛金 | 394,000
売掛金 520,000| |前受利息 | 5,000
貸倒引当金 26,000| 494,000 |未払家賃 | 12,000
有価証券 | 400,000 |資本金 | 2,000,000
商品 | 385,000 |当期純利益 | 403,000
消耗品 | 9,000 | /|
貸付金 | 300,000 | / |
前払保険料 | 2,000 | / |
未収手数料 | 4,000 | / |
備品 800,000| | / |
原価償却 | | / |
累計額 350,000| 450,000 | / |
−−−−−|−−−−−−−−−−| −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
| 3,034,000 | | 3,034,000
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