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Gran Crónica del Cante

フラメンコ・ギタリストのエンリケ坂井さんが、 ご自身の膨大なSPレコードのコレクションをCD化したシリーズ。 CD化に当たってこだわったのが 「SPの音というのはちゃんとした蓄音機で聞けば最も生に近い響きがあるが、 これまで復刻されたものの大半が雑音を取ろうとするあまり 平坦な音になってしまっている。 そこで第一に考えたのは、なるべく蓄音機から出る音を忠実に再現すること」で、 実際、人の声のナチュラルさ、ニュアンスの深さはとても印象的です。

さて、このシリーズは2000年から2009年まで年1枚のペースで制作され、10巻が出たところでひとまず完結したのですが、2012年に再開しました (第11巻所収のエンリケ坂井さんの文章を参照)。いくつか新たな要素があるのですが、歌詞聞き取りと解説の担当が替わったのが大きい、というか、私自身が参加しているので、そう感じられるのは当然ですね。そこで改めて確認できたことは、10巻までの飯野昭夫さんの仕事の質の高さです。「11巻以降はどうもねぇ・・・」と言われないような出来になったかどうか、ちょっと心もとないというのが正直なところ。

CD内容


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2019/01/09

KAWAKAMI Shigenobu